さて、和菓子好きにはお馴染みの グレーテルのかまど で 水ようかん が採り上げられていました。

番組のHPで次のように紹介されています。

向田邦子がこよなく愛した夏の風物、水ようかん。
エッセー『水羊羹』は彼女独特の視点からその魅力を語った小気味よい小品。
その文章を手がかりに、妹和子さんへのインタビューや、水羊羹専用のお皿、お気に入りの味、食す作法などを紹介。水羊羹的なものを慈しんだ彼女の生き方や美学をひもといていく。
「水ようかんの旬は冬」といいはる土地にも小旅行!いったいどこ?!
昨夏、開発番組として放送したものを、24分版に再編集してお届けします。


向田邦子といえば、私などはTVがお茶の間の主役であった昭和の時代が思い起こされます。

詳しくはこの番組のHPを読んでもらえばよいのですが、この中で興味深かったのは、以前に書いた 小豆ペーストではないご家庭での正しい生餡の作りかた を紹介していたこと。(結構面倒臭い)

もう一つは、水ようかんに合う音楽として『ミリー・ヴァーノン』(Millie Vernon)というジャズ シンガーを紹介していたことです。
ミリー・ヴァーノンというのは、向田邦子の読者にはよく知られているのですが、恥ずかしながら今回私は初めて聞きました。

私のような凡人ですと、水ようかんに合う音楽と言えば、中川イサトさんやゴン・チチのようなアコースティック・ギターのインストロメンタルを思い浮かべるのですが、このように渋いジャズ ヴォーカルを持ってくるのが才能の違いというものでしょう。






「INTRODUCING」 MILLIE VERNON ( 1930 - 2009 )
 
1. WEEP FOR THE BOY
2. MOMENTS LIKE THIS
3. SPRING IS HERE
4. ST. JAMES INFIRMARY
5. MY SHIP
6. THIS YEAR'S KISSES
7. MOON RAY
8. EVERYTHING BUT YOU
9. EVERY TIME
10. BLUE RAIN
11. I DON'T KNOW WHAT KIND OF BLUES I'VE GOT
12. I GUESS I'LL HAVE TO HANG MY TEARS OUT TO DRY

Millie Vernon(Vo)
Rudy Braff(tp)
Dave Mckenna(p)
Wyatt Reuther(b)
Jimmy Raney(g)
Jo Jones(ds)
 
ミリー・ヴァーノン(vo)
ルビー・ブラフ(tp)
ジミー・レイニー(g)
デイヴ・マッケンナ(p)
ワイアット・ルーサー(b)
ジョー・ジョーンズ(ds)
 
[ 録音 : 1956年2月 / N.Y.C. ]


・ニューヨーク出身で、幼い頃からパット・キャメロンの芸名でステージに立ち歌い始めている。当初はR&Bチャートでのヒットも飛ばしたようだが、60年代後半にもなると­弾き語りのジャズ・シンガーへとスタイルを変えている。レコーディングの機会には恵まれず、わずかなアルバムに確かな深い溝を残して、ひっそりと消えてしまった幻のシンガ­ーとして、ヴォーカル・ファンの間では語り継がれていた。
 
このアルバムは幻のレーベル「ストーリーヴィル」の中でも最もマニアックなアルバムと言っていいヴォーカル・アルバム。今は亡き人気脚本家・エッセイスト、向田邦子が愛し­たジャズ・アルバムとしても話題となり多くの人が探し求めていたが、その歌には、独特の物悲しさと心の奥まで沁み込んで来る深さがある。1999年に一度CD化されたきり­で一時は中古盤市場で急騰、高値取引されていた。
 
・たった一枚のアルバムを残して消えた歌手ミリー・ヴァーノンは1956年、デンマークのStory Ville Recodsにて「イントロデューシング」を録音し、ジャズの表舞台から姿を消した。LP時代、長らく国内発売がされなかった為、幻のシンガーとも呼ばれていた彼女が残し­た、ただ一つの音源が8年前に紙ジャケCDとして発売されて以来、再び復刻された。当時の空気をそのまま包み込んだ様な歌声は、聴き手のどんな感情にも応えるムーディーか­つジャジーなボーカルで、スケールの大きさを感じさせてくれる。1956年といえばチャーリー・パーカーがラバーマンセッションの伝説とともに姿を消し、即興演奏の新たな­道が開けた時代でもある。彼女の歌声には、当時のジャズマン達の半ば自滅的とも言えるライフスタイルに通じる何かが秘められているのかもしれない。その気だるくも艶やかな­シンガーが、たった一枚のアルバムで終わってしまったのは残念としか言いようが無い。

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Posted by 安儀製餡所 at 18:48 あんこ豆知識コメント(0)
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