インゲン豆高騰の背景

2014年05月08日
さる5月6日 NHKで「オシム 73 歳の闘い」. が放送されました。

番組の最後にボスニアヘルツェゴビナ代表が対戦するアルゼンチンについてオシムが語っていました。

アルゼンチンは昔から、ヨーロッパに、フットボール選手と牛肉を輸出しているが、そのいずれもがヨーロッパに搾取されている。


しかしながら、アルゼンチンはフットボール選手と牛肉だけでなく、実は食用の豆(アルビア豆という白いんげん豆)もヨーロッパに輸出しているのです。

インゲン豆高騰の背景
アルビア豆


2013年にこの豆が不作になり、さらに様々な悪条件が重なり白餡の原料となる白いんげん豆が世界的に高騰しました。

以下は白いんげん豆高騰の背景です。(分かりにくいと思いますので下の表を見ながら読んでください。)

インゲン豆高騰の背景

①アルビア豆不作の影響

 2013年にアルゼンチンの記録的な干ばつ被害により通常年14万トン収穫されるアルビア豆(白いんげん豆)が

壊滅的な状況となった為、もともとアルビアを買い付けていたヨーロッパが代替を求め、白系いんげん豆を

全世界で買い付けに走りました。


アメリカではまず粒形が似たグレートノーザンやネイビービーンに買いが入り、価格が高騰した為に最近では

ベビーライマにまでヨーロッパが手を伸ばした為、かなり品薄になりました。注)日本ではベビーライマは餡以外には使えません


②ベビーライマ(USA)の状況

2013年産ベビーライマは作付け面積が前年比4割減となっていたところにこのような状況になった為、価格が

上がり、その後産地のカリフォルニアが干ばつとの情報がはいっており、ますますの高値が予想されました。

③バター(ミャンマー)の状況

バターについては2013年産の作付け時期に水が引かず蒔きつけが遅れた影響で収穫も遅れた為に昨年の

輸入も遅れました。 バターは夏場以降にシアンが上がり日本の基準を上回る可能性があるので8月以降は輸入

出来ない為、平年に比べ輸入量が少なく、国内ではかなり品薄となっており、価格が高騰する原因となりました。



④ 顛末

結果、以上①~③が重なり世界的に白系いんげん豆が品薄になり高騰したと考えられます。





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Posted by 安儀製餡所 at 18:39 あんこ豆知識コメント(0)
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