2018年ももう終わりという事で、かなり古い話になってしまいましたが、今年は8月末からいろいろな天災が日本中を襲いました。
ニュースでご覧になった方も多いと思いますが,、比較的天災による被害を被る事がなく、そのため他所から「泉南ボケ」などと揶揄されていた泉州地方ですが、9月4日に直撃した台風21号では大変な被害を受けました。
幸い弊社は電気などのインフラが止まることがなく、屋根の瓦が落ちた程度で済みましたがそれでも未だにまだその、その事後処理に追われています。
ちょうどそのころ(正確には9月29日)、NHKの「ブラタモリ」という番組で「山形・酒田~山形・酒田はなぜ日本の中心」という放送がありました。
最近、弊社でも青大豆を使って 「くるみ餡」 を作っているのですが、この青大豆が山形県産の 「越後緑」とか岩手県産の 「岩手緑」という大豆を使っています。
この番組を見ていて、ふと「くるみ餅」で有名な堺にある某有名店は豊臣秀吉の時代から商売されていたということですから、きっと江戸時代にはこの西廻り航路で摂津の港に着いた青大豆を使っていたのかなあ。と想像してしまいました。(あくまでも私の想像です。)
北前船と酒田の繁栄
番組のHPから引用しますと
酒田は西回り航路の起点となり、北前船の時代に繁栄を極めた場所でした。でも、どうして江戸から遠く離れた酒田が日本の物流の中心ともいうべき場所になったんでしょう?そこには最上川を生かした水運と豊富にとれる米、そして北前船がもたらす全国の産物の恵み、そして酒田港を強くサポートする沖合いの島の存在がありました。自然の恵みをたくましく生かした酒田の人々の知恵に、タモリさんが迫ります。 まずタモリさんが向かったのは、町のシンボル鳥海山を臨む最上川の河口域。実はこの最上川こそ、酒田発展の足がかりとなった場所でした。屋形船に乗って川岸を観察していると、古い石垣と船を発見。これこそが、かつて川を使って行われていた水運の痕跡。上陸して巨大な倉庫の中に入ると、そこには圧倒されるほどの量の米、米、米!酒田は最上川流域の米を集め、西回り航路を通じて一大消費地・江戸に送り込む重要な場所だったんです。この航路を利用して発展したのが、北前船。米だけでなく、日本海側の優れた産物を流通させていました。
この西廻り航路こそが幕府の御用米と一緒に昆布などの北海道の海産物やそれと一緒に山形や岩手、宮城などで採れた青大豆も最上川→酒田→大阪と運んでいたとしてもおかしくないでしょう。
青大豆
そこで、今回は少し 青大豆 について私の知っていることや調べたことを書いてみたいと思います。残念ながらあまり青大豆について詳しいことはないので、間違っている点も多々あるとは思いますがご了承ください。i
青大豆の特徴
さて、お気づきとは思いますが、青大豆と言っても実際はどちらかと言えば 緑色 に近いと言えます。私の想像ですが、これは「緑色の信号機のランプを青信号という」(昔は緑色を青色と言っていた)のと同じ理由だと思います。
また青大豆には青・青と呼ばれる「種皮だけでなく、中身の実(子葉)も、胚芽も緑色」と、青・白と呼ばれる「種皮が緑色で子葉が白色」の二つがあります。
以下は新潟市にある株式会社 髙口又四郎商店 さんのHPより引用させていただきます。
青大豆とは
「青大豆」は大豆の中でも、熟しても青い色のものをいいます。ほとんどの大豆は、熟すと黄色や黒色になりますが、青大豆はなぜ青いまま。それは青大豆と普通の大豆はそもそも別品種だからです。お米は「コシヒカリ」や「あきたこまち」などいろんな品種がありますが、大豆にも品種の違いがあるんですね。
青大豆は黄色い大豆と比べ“油分が少なく”その代わりに“糖分が多い”など成分も異なります。また、青大豆は普通の豆と比べて見た目は大粒。風味豊かで甘みが強く、そして低脂肪でおいしい青大豆は希少価値が高い隠れた名品といわれています。
青大豆の産地
青大豆は流通量も少なく、皆さんがほとんど目にすることがないかもしれません。国内の産地では秋田・山形などが有名ですが、それほど多くつくられているわけではありません。その理由は、おいしい青大豆は栽培が難しいからだといわれています。青大豆は病気にかかりやすく、収穫も手作業で大変なのだとか。そのため、実がなる時期に早く涼しくなる東北や北海道で少量作られているのが現状です。
このような理由で、青大豆はなかなか皆さんが手にする機会がないんですね。特に国産の青大豆は量も少なく値段も張ります。
「青大豆」と「枝豆」は違うの?
「青大豆」と「枝豆」と名前だけ聞くと、ついつい違う作物かな?と思ってしまいます。しかし、両者の見た目はそっくり!「青大豆と枝豆って何が違うの?」と疑問を持つ方は多いんです。
そもそも「枝豆」は、未成熟な大豆を収穫したものです。つまり、枝豆と言う植物があるのではなく、収穫時期が違うだけなんです。もともと同じ植物ですので、枝豆をそのまま成熟させていくと大豆になるのです。
最近は特に、香りのする青大豆が“香り豆”と呼ばれています。最近人気の枝豆“だだちゃ豆”は香り豆とよばれる青大豆を使っています。
つまり、“だだちゃ豆とは未成熟な青大豆を収穫したものという事です。(こう書くと身もふたもない気がしますが)
だだ茶豆
「だだちゃ豆」とは、山形県庄内地方の中でも鶴岡市周辺の限られた地域で、地元農家の手によって、古くから大切に守り育てられてきた在来種の枝豆です。
だだ茶豆の特徴
「だだちゃ豆」は栽培する土地が合わないと風味が落ちてしまい、生産地が限られるといわれています。そして収穫期も短く、また保存も困難だったため、長らく「幻の豆」と呼ばれてきましたが、近年の輸送手段の向上等により全国的に知られるようになりました。
サヤの毛が茶色で、くびれも深く、見栄えは必ずしも良くありませんが、他にない独特の甘みと濃厚な風味があります。
2粒サヤの出る割合が、ほかの枝豆よりも多いのも特徴です。粒が少ない豆はその分旨みが凝縮され、美味しくなります。1本の枝になる2粒サヤの豆が多いほど、その豆は「美味しい」と感じられるのです
まあ、泉州地方の 水なすび みたいな感じです。
上記から「だだ茶豆」とは山形県庄内地方の中でも鶴岡市周辺の限られた地域で、地元農家の手によって、古くから大切に守り育てられてきた在来種の未成熟な青大豆ということになります。
在来種の青大豆
青大豆には XXX みどり という名称のものが多々あります。以下は有限会社日本クラシア・フードサプライ さんのHPからの引用です。
秋田みどりとは秋田県大潟村を中心に秋田県内で作られている青大豆です。種皮も実(子葉)も胚芽も全て緑色をしています。
東北には他にも「越後みどり」「岩手みどり」などの青大豆もありますが、この二者は在来種で、あきたみどりだけが登録品種です。
登録品種とは農水省に品種として登録されたちゃんとした品種ということです。
「あきたみどり」の「越後みどり」「岩手みどり」との違いはそんなところにもあります。
さて、それではこの在来種とはどういう意味なのかという疑問が残ります。
在来種の定義
定義そのものが結構曖昧な所があるみたいですが一応 「ある地方で、長年他の地方の品種と交配されず飼育または栽培されてきた品種。」
という事です。
後、私が疑問に思ったのは、山形県で採れるのになぜ「えちご緑」と呼ばれているのか?ということです。
ご存知の方がいれば教えていただきたくおもいます。
枝豆の品種
最後に枝豆(未成熟な大豆)の種類を紹介しておきます。以下はえだまめ日和というサイトからの引用です。
枝豆として栽培されているものは大きく分けて3種類あり、種皮やサヤのうぶ毛の色の違いから、「白毛豆(青豆)」「茶豆」「黒豆」に区別されます
枝豆 白毛豆(青豆)→黄大豆
国内で最も流通しており、癖がなく万人受けする一般的な種類の枝豆です。
サヤのうぶ毛が白いものが多く「白毛豆」と呼ばれ、また種子の状態で、通常の大豆色もしくは薄い緑色をしたものを総じて「青豆」とも呼びます
枝豆 茶豆→青大豆
一般の枝豆は関東地方の生産が多いのに対し、茶豆は東北地方が生産の中心になります。
外見は普通の枝豆ですがサヤの中の豆が茶色の薄皮を被っていることから茶豆と呼ばれています。2粒サヤが主体の品種であり、3粒以上のサヤはほとんどありません。
枝豆 黒豆→黒大豆
関西地方で多く栽培されており、京都の丹波地方等に代表される丹波の黒豆が有名ですが、一般的には正月用の煮豆等に使用されています。
枝豆としては、黒大豆が成熟して黒豆になる前の若いものを収穫します。サヤの中で黒くなる前の状態のため、サヤの中の薄皮がうっすらと黒みを帯びています。大粒の豆と黒豆特有の深い甘味と凝縮されたコクが特徴です。
酒田甚句
往時の酒田の繁栄ぶりを詠った「酒田甚句」。これを山形県出身の素晴らしいシンガーソングライター 朝倉さや さんが見事に蘇らせています。このPVはなにかクレイジーキャッツの映画か往年のシャボン玉ホリデーをおもいおこさせ、曲中では格好良くスキャトを決めています。
https://youtu.be/Z7h4rnkTB6I
私が彼女を始めて知ったのは大友良英さんのラヂオ番組「音楽とコトバ」にゲストで出演していた時で、このときは2部構成になっていて1部のゲストがピーター バラカン さんでした。ですからピーター氏とのあまりのテンションの違いに正直大友氏も戸惑い気味でした。しかし途中で彼女が花笠音頭 を歌ってから番組の雰囲気が一変したのを覚えています。まさに「日本民謡恐るべし」という感じでした。
この 故藤沢周平氏の海坂藩(うなさかはん)シリーズの町娘か村娘として登場してきそうな彼女の唄は素晴らしい歌唱力だけでない、それとは別に心を打つものが感じられます。先日亡くなった アレサ・フランクリン や 故オーティス・レディング などの昔のソウルシンガーたちのように。
藤沢周平氏の作品を映像化する際は彼女の歌を聴きたいものだと勝手に思ってしまいます。
この「最上川舟歌」はオーティスのTry a little Tenderness を思い起こさせます。大阪弁で申し訳ないがまさに「この熱い魂を伝えたいんや」
という感じです。
TBSラヂオで安住アナの番組に出演していた時のものがYou Tubeにアップされていますが、ふと故 林美雄さんに彼女の歌を聞かせたかったなあと思いました。
https://youtu.be/VEjxs6ix5rc
マイバックページ
アレサ・フランクリンが8月16日に亡くなったので、ちょうどこの頃よく彼女の歌を聞いていました。その時そう言えば彼女の「Natural Woman」をB級ソングと言い放った日本人の作家がいたことを思い出してしまいました。(年を取ると昔の事ばっかり憶えています)
川本三郎氏の書いた「マイバックページ」という本があります。
彼の自伝のような内容なのですが、映画化されているのでご覧になった方もいらっしゃると思います。
私もこの本が発行されたころ、このボブ デイランの曲がタイトルになっているのに惹かれて買ってしまいました。
1971年(昭和46年)8月21日に起きた朝霞自衛官殺害事件とそれに関係した当時朝日ジャーナルの記者だった著者の話を中心に描かれています。
この中で川本三郎氏は犯人がC.C.Rの「雨をみたかい」」を歌ったことにシンパシーを感じたそうです。
氏によると何でもビートルズやストーンズの曲がÅ級ソングで、「ナチュラル ウーマン」 や 「雨を見たかい」はB級ソングということです。
しかも犯人が「雨を見たかい」のようなB級ソングを歌ったことにシンパシーを持ったという事です。
最初これを読んだ時はあきれてしまいました。だいたい歌をÅ級だB級だとランク付けすること自体が無意味だし、しかも「自分はÅ級の人間だがB級ソングが好きな人間の気持ちも分かるんだ。」みたいな感情が透けて見えて不快なきもちになりました。さすが『朝日』の人は違うなと当時は思いました。
Natural Woman
さて、川本三郎氏にB級ソングと位置付けられてしまった「Natural Woman」 ですが、先日亡くなった アレサ フランクリン のヒット曲として有名です。どうもアメリカ合衆国には川本三郎氏には異を唱える人が多いようです。
これは比較的最近の映像ですが、先日観た キャロル キング の トリビュート コンサート でも アリシア キーズがこのスタイル(最初ピアノの弾き語りで歌う)で歌っていました。
https://youtu.be/XHsnZT7Z2yQ
Sandy Denny
朝倉さやさんとそのスタッフの行っている民謡を新しい音楽として発展させていくという試みは私くらいの年の人間には今から50年くらい前のブリテン諸島の素晴らしいシンガー(ソングライター)達を思い出させます。その中でも最もカリスマ性を感じさせたのが 故Sandy Denny です。
次の曲はTrad ではありませんがSandy Dennyのオリジナルの中では最も知られている曲だと思います。
https://youtu.be/DeZL2FXkGqI