村雨 (むらさめ)という和菓子をご存知でしょうか?
上方落語の
七度狐に出てくる安物の酒ではありません。泉州で昔から親しまれている和菓子で、これも上方落語でお馴染みの
食野(めしの)長者が好んだという言い伝えもあります。
村雨(赤)
生あんと砂糖、上新粉、糯粉を素早く混ぜ合わせ、それを型に入れて蒸籠(せいろ)で蒸し上げます。ですから見た目がよく似ていても
高麗餅と製法が大分違います。高麗餅は先に生あんと砂糖を練り上げ
火どりあんにしそれを裏ごしして粉と混ぜ合わせます。一方村雨(むらさめ)は生あんをそのまま使うためその品質と、混ぜ合わせを素早く丁寧にすることがポイントになります。
村雨(むらさめ)は岸和田と泉佐野では粉とあんの配合が違うことにより食感、味が異なっています。また以前は小豆を使った赤い村雨(むらさめ)がほとんどでしたが、最近は白豆を使った白い村雨(むらさめ)をだす店も増えてきました。
村雨(白)
この「村雨(むらさめ)」という名前は大阪府貝塚市の 「御菓子司 塩五」というお店のものだそうです。したがって他のお店では「~時雨(しぐれ)」という表示になっています。でもあまりにも一般的なのでどのお店でも「村雨(むらさめ)」で通じます。
いずれにしてもその製造は手作業によるところが大きく、そのお店独自の味が楽しめます。ぜひ一度ご賞味ください。
莨(たばこ)の火 (2012-08-21 20:53)
泉州銘菓 村雨 (むらさめ) 写真の追加 (2012-02-17 14:59)
Posted by 安儀製餡所 at 18:50
泉州銘菓 村雨 (むらさめ)
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