先日、NHKで我々が頭を悩ませている食品の解凍について興味深い内容を放送していました。
詳しくはこちら
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20120314.html
ご覧になった方も多いと思います。
食品を冷凍する場合、冷凍する時の昇華(、いわゆる冷凍焼け)と解凍する時の
ドリップ液の流出により味がおちることに、頭を痛めます。
ドリップ液とは
ドリップ液とは冷凍されたことにより壊された細胞から流失する液です。細胞内にある時は旨味ですが空気に触れることによりアクなどの悪い部分に変化するようです。
冷凍技術の進歩
冷凍技術の進歩は目覚ましく、冷凍段階でドリップ液が作られないという技術が発達してきました。私の知っている限りでは、次の二つが代表的なのもです。(他にもたくさんあると思います。)
磁気を使ったCAS冷凍技術
CASによる冷凍では素材を磁場の環境の中において微弱なエネルギーを付加し続けておくと、水分子が振動するために氷の結晶化が抑えられます。つまり、0 ℃で冷凍せず-10℃前後まで水のままで存在するということです。
これは水分子が小さくなった時に起こる現象だと考えてよいでしょう。
そして、最後は小さな刺激で全体が冷凍しますが、この時クラスターの小さな水分子はクラスターの小さな氷になり、細胞膜を破壊しないほど小さいので解凍したときに細胞膜さえ破壊されなければ、食品は動物性のものでも植物性のものでもドリップは出てきません。
詳しくはこちら
http://www.abi-net.co.jp/
フローズン液を使った冷凍技術
フローズン液(-30℃のエチルアルコール)に食品を浸して、急速に凍結する魚や肉の細胞内水分をほぼ原形(3~5ミクロン)のまま凍結する(一般冷凍庫は100~200ミクロン)。
細胞が破壊されないため、解凍時にドリップがほとんど発生しません。食品の旨みや水分を逃さず、生のままと変わらないみずみずしさをキープできる。
詳しくはこちら
http://www.technican.co.jp/product/tomin/index.html
両者とも、目的は同じで水分子を小さくすることにより、細胞内水分が氷の結晶化しても細胞膜を破壊しないというものです。ただ、その手段が異なるということです。
ただし、上記はあくまでもメーカー側の主張であり、私が検証したわけではありません。またその主張に対しても、様々な見解もあるようです。
解凍
NHKの番組の内容を簡単に説明しますと
食品の凍結・解凍は-2℃から始まると考えられています。一方、細胞内水分の凍結・解凍は0℃から始まります。
したがって、食品の解凍を-2℃で止めることにより、食品は解凍できると同時に、凍っているドリップ液が溶けるのを防ぐというものです。
問題点
この方法の場合、番組のように、家庭用に刺身を解凍するならばそれでよいのですが、私たちが業務用に使う場合、次の問題があります。
① 商品として出す場合、商品が-2℃では店頭に並べられない。また商品が食べやすい常温に戻れば、ドリップ液が溶けだしてくる。
② 解凍した食材をさらに加熱すれば、やはりドリップ液が溶けだしてくる。
番組で取り上げられていた鰹節メーカーは、冷凍されたカツオを-2℃の不凍液で解凍しているようです。ただここから先が問題で、いかにして加工の際にドリップ液を閉じ込めるか、に鍵があります。
私が思うにここから先の工程に対して他社では真似ができないという自信があるため、このように放送を許可されたのだと思います。
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