去る10月30日、神戸で「豆の日」協賛イベントとして
身体に良い豆料理を食べよう2014 が行われました。
その中で「豆で美しく健康に!」というテーマで 農学博士 加藤 淳 先生が講演されました。
私が仕事でよく使っている 小豆や大豆についていかに身体に良いかを分かりやすく説明して下さいました。
講演が終わった後の質疑応答の時私が「日頃よく使っている大豆の銘柄 ツルノコ や トヨマサリ の イソフラボン含有量が示されていないのはどうしてなのか?」と質問をしたところ、先生は「ツルノコ、トヨマサリは流通銘柄であって、品種を表しているのではない」と答えられました。
私の大豆に関する勉強不足を露呈することとなりました。
そこで、弊社がよく使う大豆 ツルノコ、ツルムスメ、トヨマサリ について、「くるみあん」に使うには何が最適か?」という観点からここでは書いてみたいと思います。
Ⅰツルノコ、トヨマサリとは
ツルノコ、トヨマサリ とは固有の品種(銘柄)を表すのではなく、何種類かの品種を含んだ品種群のことである。
品種群による産地品種銘柄
産地品種銘柄の品種は、通常、特定の1品種ですが、上記のように複数の品種のグループである品種群について設定されているものもあり、現行では、全て北海道産で次のリストのとおりです。
つまり、私達が注文しているツルノコ大豆とは、銘柄でいえば「白つるの子」あるいは「ユウズル」であり、トヨマサリ大豆とは「トヨコマチ」、「トヨハルカ」、「トヨホマレ」、「トヨムスメ」、「ユキホマレ」という一昔前の競走馬の名前みたいな銘柄の大豆のいずれかということです。
一方、比較的よく使う「ツルムスメ」に関して言えば固有の銘柄ということになります。
次に「ツルノコ」、「ツルムスメ」、「トヨマサリ」 それぞれの特性を比較してみます。
Ⅱ.「ツルノコ」、「ツルムスメ」、「トヨマサリ」の特性比較
「ツルノコ」を代表して「ユウズル」、「トヨマサリ」 を代表して「トヨムスメ」を例にとって比較したいと思います。
なお、以下の資料は農林水産省のHPより参照したものです。
(1) 価格
価格についていえば、相場の状況、豆の大きさに左右されますが、一般的には 「ユウズル」>「ツルムスメ」>「トヨムスメ」の順に安価に値付け設定されています。
つまり、これは後々分かることですが、大豆の味というより、大きさ、希少性による所が大です。
(2). 品質に関するデータ
ここから言えることは
① 大豆1粒当たりの重さ(大きさ)の比較では
「ユウズル」、「ツルムスメ」>「トヨムスメ」
② 粗蛋白質含有率では
「トヨムスメ」>「ユウズル」、「ツルムスメ」
③甘さの指標となるショ糖含有率では
「トヨムスメ」、「ユウズル」>「ツルムスメ」
この結果からくるみあんに使う大豆としては、高価な「ユウズル」、「ツルムスメ」よりも「トヨムスメ」が適していると言えます。
この結果から言えることは
くるみあんにとって重要な
① 色沢、光沢、舌ざわりに関しては「トヨムスメ」が優れている。
② 香り、風味に関しては「ツルムスメ」が優れている。
Ⅲ 結論
以上の内容から経済性、品質から結論は明白ですが、あくまでも私の私見ですので、反論等はご遠慮いただきたく思います。
グレーテルのかまどのくるみ餅 (2020-06-30 21:10)
青大豆 (2018-12-05 22:58)
近畿自動車道 岸和田サービスエリア(上り) (2017-08-11 15:37)
ずんだあん (2016-08-24 16:28)
くるみあん を 使ったかき氷 (2012-07-25 19:00)
食品の原材料表示 (2012-06-03 18:51)